『CEREC』は、医療先進国ドイツで開発されたコンピューター制御によって歯の修復物を設計製作する歯科用CAD/CAMシステムです。コンピュータを使って修復物を作製するので、歯型を取ることがありません。ヨーロッ諸国やアメリカを中心に30年ほどの実績があります。最先端の3D光学カメラを使用して歯の状態をモニター上に再現。その後はコンピューターの3D画面上にて修復物を設計し、ミリングマシーンがデータをもとにセラミックブロックを削り出し作製します。歯科技工所に依頼することなく歯科医院で修復物を作製できるので、一般的な修復物よりも経済的。また規格生産された高品質なセラミックブロックを使用しています。天然歯とほぼ同じ硬さのため噛み心地がとても自然です。修復物が硬すぎると噛み合わせの歯や顎関節に影響の出ることがあります。生体親和性が高く、身体に負担をかけません。審美性・身体への影響ともにご満足いただけるマテリアルです。
『 メタルフリー 』
日本において虫歯の治療というと、歯を削って型をとり銀歯を入れるというイメージを持たれる方がとても多いように感じられます。保険の治療で使用されている金属は金銀パラジウム合金といって、金、銀、銅、パラジウム、その他(亜鉛、イリジウム、スズ)の合金です。金はとても安定した金属ですが12%しか含まれていません。それ以外の金属はアレルギーの原因となりえる金属なのです。特にパラジウムは金属アレルギーになりやすいとされています。パラジウム合金や銀合金が口腔内に使用されているのは先進国では日本だけといわれています。笑った時に銀色の歯が見えて良いイメージを持たれる方はいらっしゃらないと思います。金銀パラジウム合金にはアレルギーや見え方の他にもう一つ大きな欠点があります、それは硬すぎることです。金銀パラジウム合金の修復物は壊れなくても、天然歯の縁が欠けたり亀裂が入ってしまうことがあるのです。
『 One Day Treatment 』
歯科医院での治療は来院回数が増えて大変だと感じられている患者様は多いのではないでしょうか。従来の方法では保険治療、自費治療ともに修復物の作製には型をとり模型をつくり歯科技工士さんが作製したものを納品と、どうしても数日のお時間をいただいておりました。『CEREC』システムでは1回の来院でセラミック治療を完了することが可能となります。患者様の負担も軽減出来ますし治療コストも下げることが可能となります。さらに従来の方法では型をとるために粘土状の印象材が硬化するまでの数分間、大きく口を開けたりと我慢をしていただくことがありました。『CEREC』システムでは光学印象となりますので口腔内カメラにてスキャニングして数十秒で終わります。嘔吐反射が強く型採りに苦労されてきた患者様にとっては最適な方法と思われます。口腔内環境という面では One Day Treatment により歯牙切削面の感染リスクを低減します。従来の方法では型を採った後に仮蓋をして次回に修復物完成となりますが、長時間口腔内細菌の影響をうけることとなります。歯牙切削面となる象牙質表面には象牙細管という無数の穴が存在しています。感染リスクが高ければ2次カリエス(再び虫歯になること)を引き起こすリスクも当然高くなります。『CEREC』システムでは審美性および生体親和性の高いセラミック治療を、患者様の時間、コスト、感染リスクを低減してうけていただくことが出来るのです。
『 『CEREC』システム 4ステップ 』
1日でセラミック修復が完了するセレックシステム。
具体的には、どのように治療が行われるか4ステップをご紹介します。
患者様には、セレックシステムの利点・欠点、治療費用について時間をとり説明させていただきます。
十分ご理解を頂いた上で治療を受けていただきたいと思います。
『 STEP1. 歯を削ったあと、3D光学カメラで口腔内を撮影します。』
治療する部分を削ったあとは、3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)します。
型取りの不快感を味わうことはありません。わずか数秒の作業で患部の歯列がモニター上に再現されます。
※症例により型取りが必要な場合もあります。
『 STEP2. コンピュータの3D画面上で修復物を設計します。』
モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。設計後は様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。
『 STEP3. ミリングマシンが設計データを基に加工します。』
ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)が、コンピュータで設計されたデータをもとに セラミックブロックを削り出し、修復物を精密に整えていきます。
『 STEP4. 口腔内へセットして治療完了です。』
先進的な接着技術を用いて、削り出されたセラミック歯を口腔内へセットします。これで治療完了となります。
なお、Step1からStep4までにかかる時間は、たいていの場合は1時間程度です。